事例作成日:2003/06/04
更新日:2003/06/04
質問
(60)ジェンダー視点のシナリオを入手したのですが、これを当館の演劇事業で上演してもいいのでしょうか。
カテゴリ
12. ことば・情報・メディア13. 文化・芸術・スポーツ
ヒアリングのポイント
・シナリオの著作権者を把握しているかどうかを尋ねる。
・公表されたシナリオか、無料上演か、実演家に報酬を支払わないかなど、著作権法第38条第1項に関わる内容を確認する。
参考資料・情報源
・インターネット
・社団法人著作権情報センター・著作権相談室
*「著作権テレホンガイド」「著作権面接相談」という著作権に関する相談業務が行われている。
提供情報・回答
<シナリオの著作権について>
1.著作者人格権(公表権、氏名表示権、同一性保持権)*著作者のみが所有する権利
2.著作権(複製権、上演・演奏権、放送・有線放送権など)
<著作権法第38条第1項について>
上演が非営利の事業として行われ、聴衆から対価を徴収せず、演じる人に報酬を支払わないという場合には、著作権者の許諾を得ずに上演を行うことができる。ただし、シナリオの複写や記録のためのビデオ撮影などには著作権者の許諾が必要になる。
<関連団体のホームページ>
・『協同組合日本シナリオ作家協会』、2003.8.6アクセス http://mmjp.or.jp/scenario
・『協同組合日本脚本家連盟』、2003.8.6アクセス http://www.writersguild.or.jp
・『社団法人著作権情報センター』、2003.8.6アクセス http://www.cric.or.jp
コメント
・小説などの非演劇的な著作物を演劇的な著作物に変えることを「脚色」という。これに関しては、著作権法第27条において著作者が占有する権利とされている。シナリオが全くのオリジナルではない場合は、原作者の権利にも関連があることを留意すべき。
・著作権に関する図書はたくさん出版されているが、この質問の場合に限らず、個別の類似ケースを見つけるのは案外難しい。