事例

事例作成日:2024/06/03
更新日:2024/06/03

質問

(317)コロナ下における女性の貧困について調べています。特に、「生理の貧困」との関わりについて知りたいです。

カテゴリ

04. 性・心・からだ・健康07. 労働・社会保障

ヒアリングのポイント

論文作成や研究のためか、支援者として課題解決に役立てたいのか、など質問者の属性と目的を確認する。

参考資料・情報源

・自館所蔵資料データベース
・女性情報ポータル“Winet” 「文献情報データベース」
・インターネット

提供情報・回答

女性の貧困についてはこれまで多数の調査研究があり、新型コロナウイルス感染症以前からジェンダーの視点によるさまざまな要因が指摘されている。(資料1)
性別役割分業や非正規雇用、賃金格差の問題など、ジェンダー不平等がもたらす貧困の社会的な背景をふまえて、新型コロナウイルス感染症により、女性の暮らしや働き方がどのように変化したのか調査した。(資料2)
その中から、なぜコロナ下で生理の貧困が注目されたのか、その理由や関連性について調べた。(資料3)
最後に、そもそも「生理の貧困」とは何かを理解するため、実態が分かる資料や情報を探した。(資料4)

◆資料1 女性の貧困
図書
・小杉礼子、宮本みち子編著『下層化する女性たち:労働と家庭からの排除と困難』勁草書房、2015
雑誌記事
・藤原千沙「女性の貧困元年としての1985年:制度が生んだ女性の貧困」『女たちの21世紀』No.57、p.19-21、2009.3

◆資料2 新型コロナウイルス感染症の女性への影響
図書
・竹信三恵子『女性不況サバイバル』岩波書店、2023
・樋田敦子『コロナと女性の貧困2020-2022:サバイブする彼女たちの声を聞いた』大和書房、2022
・飯島裕子『ルポコロナ禍で追いつめられる女性たち:深まる孤立と貧困』光文社、2021

雑誌特集
・「特集 孤独・孤立・貧困」『女性情報』2022年5月号、p12-35、2022.5
・「コロナ禍で女性が置かれた状況と課題」『ビジネス・レーバー・トレンド』2021年10月号、p.2-44、2021.10
*Webでも提供されている。2024.5.24アクセス、https://www.jil.go.jp/kokunai/blt/backnumber/2021/10/index.html
・「コロナストレスの時代に : ジェンダー、労働、教育」『女も男も』No.136、p.4-21、2020.12
*「PART1 しわ寄せは女性労働者に」

雑誌記事
・浅倉むつ子「コロナ禍におけるジェンダー問題:日本の課題を展望する」『NWEC実践研究』第12号、p.6-24、2022.2
*Webでも提供されている。2024.5.24アクセス、https://nwec.repo.nii.ac.jp/records/18995

インターネット
・「コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会」『内閣府男女共同参画局』2021.4.28、内閣府男女共同参画局、2024.5.24アクセス、
 https://www.gender.go.jp/kaigi/kento/covid-19/index.html
・「女性教育情報センターテーマ展示「女性の貧困 ~コロナ禍の中で~」」『国立女性教育会館』2022.1、国立女性教育会館2024.5.24アクセス、https://www.nwec.go.jp/event/center/poverty.html

◆資料3 コロナ下の女性の貧困と生理
図書
・#みんなの生理(福井みのり)[ほか]『#生理の貧困 : #PeriodPoverty(Nursing Todayブックレット;14)』日本看護協会出版会、2021

和雑誌記事
・竹内絢「自治体で生理用品の無償提供が広まるも…」『f visions : 世界が見えるフェミニスト情報誌』No.3、p.73、2021.6

インターネット
・「「生理の貧困」に係る地方公共団体の取組」『内閣府男女共同参画局』2022.10、内閣府男女共同参画局、2022.12.30アクセス、https://www.gender.go.jp/policy/sokushin/kenko/periodpoverty/index.html

◆資料4 「生理の貧困」とは
図書
・「生理の貧困 : IGSオンライン国際セミナー(生殖領域)記録集(IGS Project Series 22)」お茶の水女子大学ジェンダー研究所、2022
*Webでも提供されている。2024.5.24アクセス、https://www2.igs.ocha.ac.jp/ips/ips22/

雑誌特集
・「特集「生理の貧困」から「生理の尊厳」へ」『季刊セクシュアリティ』No.104、p.4-109、2022.1

インターネット
・「日本の若者の生理に関するアンケート調査 最終結果」『#みんなの生理』2021.7.16、#みんなの生理、2024.5.24アクセス、https://minnanoseiri.wixsite.com/website/post/%E3%80%8C%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E8%8B%A5%E8%80%85%E3%81%AE%E7%94%9F%E7%90%86%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%88%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E3%80%8D%E6%9C%80%E7%B5%82%E7%B5%90%E6%9E%9C
・「日本のユース女性の生理をめぐる意識調査結果」『プラン・インターナショナル』2021.4、
プラン・インターナショナル、2024.5.24アクセス、
https://www.plan-international.jp/activity/pdf/0413_Plan_International_Ver.03_01.pdf
・「「『生理の貧困』が女性の心身の健康等に及ぼす影響に関する調査」の結果を公表します」『厚生労働省』2022.3.23、厚生労働省、2024.5.24アクセス、https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24693.html


コメント

新型コロナウイルスによる暮らしの変化は、生理の貧困が広く知られるきっかけになったと考えられるが、経済的な困窮だけが課題ではない。生理の貧困の背景にある社会構造の問題や、女性の心身への影響をふまえて、支援のあり方を考える必要がある。

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