事例

事例作成日:2013/12/26
更新日:2013/12/26

質問

(256)「ホワイトリボンキャンペーン」というDV(ドメスティック・バイオレンス)に関する取り組みがあると聞きました。どのようなものですか。

カテゴリ

09. 世帯・家族

ヒアリングのポイント

興味として知りたいだけなのか、調べものなのか、活動に参加したいのかなど背景について、可能な範囲で聞く。

参考資料・情報源

・国立女性教育会館女性情報ポータル”Winet”「文献情報データベース」
・インターネット
・自館グループ情報ファイル

提供情報・回答

「ホワイトリボンキャンペーン」は、女性への暴力(DV・性暴力など)を選ばない、男性の意志を示すキャンペーンで、1991年にカナダで生まれた。公式の国際的な枠組みはないが、60か国以上で取り組まれている世界的な運動である。日本で最初に紹介されたのは、2001年に創始者の一人マイケル・カウフマン氏が来日し講演した時だといわれているが、国内ではDVに対する取組みがまだ始まった段階で、運動は定着しなかった。2012年にイギリスのホワイトリボンキャンペーン(WRC UK)の理事クリス・グリーン氏が来日し、国内数カ所で講演を行った。これに感銘を受けた人々により、「ホワイトリボンキャンペーン・KANSAI」が設立された。2013年9月現在、国内でまとまった文献はみられず資料も多くないので、深く知りたいときは海外の活動団体のHPなどを参照することになる。

「文献情報データベース」で「ホワイトリボン*」(アスタリスクは前方一致)、「マイケル・カウフマン」「クリス・グリーン」を検索、また、インターネットでも同様の語や「White Ribbon Campaign violence」などで検索すると、以下の資料や団体がヒットする。

【図書】
・女性と子ども支援センターウィメンズネット・こうべ編『男性とともに取り組む、女性への暴力のない地域づくり:ホワイトリボンキャンペーン・プロジェクト:事業報告書:内閣府平成24年度地域における男女共同参画連携支援事業』女性と子ども支援センターウィメンズネット・こうべ、2013年

【雑誌記事】
・クリス・グリーン「いま女性たちは:男たちよ、女性への暴力を終わらせよう!」『Asian Breeze』67号、p.1、2013.3
・「第23回アジア女性会議:北九州」『Asian Breeze』67号、p.3-4、2013.5
*「力を合わせようー女性、女児への暴力をなくすために」として実施。クリス・グリーン氏基調講演とパネルディスカション。Webでも公開している。2013.9.10アクセス、
 http://www.kfaw.or.jp/publication/pdf/AB67_J.pdf
・クリストファー・グリーン述「「女性に対する暴力」防止への男性の取り組み:欧州評議会での国際条約採択と英国の経験から」『月刊女性&運動』359号、p.34-37、2012.7
・「内閣府:欧州評議会女性に対する暴力及びドメスティックバイオレンス防止条約について:クリス・グリーン氏を招いて:聞く会」開催」『共同参画』47号、p.16、2012.7
*Webでも公開している。2013.10.17アクセス、
 http://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2012/201207/pdf/201207.pdf
・「講演記録:ホワイトリボンキャンペーンの試み:マイケル・カウフマン」『くらしと教育をつなぐWe』12巻7号、p.2-16、2003.11
・佐藤かおり報告「男たちのノー・モア・VAW」『ジェンダー・女性学研究所Newsletter』11号、p.1-3、2001.5
*Webでも公開している。2013.9.10アクセス、
 http://www2.aasa.ac.jp/org/igws/pdf/11.pdf

【新聞記事】
・河原理子「カナダの元大学教員:「暴力選ばぬ男になって」」『朝日新聞』2003.12.19.
・「トーク&トーク:男女に平等に接しよう:男たちのノー・モア・ドメスティック・バイオレンス:「ホワイトリボン」運動創始者マイケル・カウフマンさん」『神戸新聞』2001.04.25.
・「男性発・DV根絶「ホワイト・リボン・キャンペーン」国際代表カウフマンさん講演:男女平等の実現急務」『西日本新聞』2001.4.13

【団体】
・『ホワイトリボンキャンペーンKANSAI』2013.9.10アクセス、
 http://whiteribbon-kansai.blogspot.jp/2013/01/dv.html
・『White Ribbon』2013.9.10アクセス、
 http://www.whiteribbon.ca/
*カナダのホワイトリボン
・『White Ribbon campaign.co.uk:men working to end violence against women』2013.9.10アクセス、
 http://www.whiteribboncampaign.co.uk/
*イギリスのホワイトリボン
・『White Ribbon:Australia’s campaign to stop violence against women』2013.9.10アクセス、
 http://www.whiteribbon.org.au/
*オーストラリアのホワイトリボン

コメント

ホワイトリボンは上記の活動のほか、「途上国における妊産婦支援」「セクシュアルマイノリティの若者の自殺予防支援」などでも使われている。
また、女性への暴力の根絶に用いられる「パープルリボン」についても押さえておくとよい。

参考事例
(116)DV被害者の支援体制について調べたいのですが。
(65)ドメスティック・バイオレンス(DV)の加害者に対する取り組みについて知りたいのですが。

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