事例

事例作成日:2012/11/09
更新日:2012/11/09

質問

(236)高齢女性の貧困問題について調べています。背景や実情等がわかる資料を教えてください。

カテゴリ

07. 労働・社会保障10. くらし・環境

ヒアリングのポイント

研究やレポート作成などのための調査なのか、対策や支援のために知りたいのかを尋ねる。

参考資料・情報源

・国立女性教育会館女性情報ポータル"Winet"「女性情報ナビゲーション」「文献情報データベース」
・自館所蔵データベース
・インターネット

提供情報・回答

「女性情報ナビゲーション」のカテゴリー「社会問題・社会活動>高齢社会」に、『高齢社会白書』等、関連するサイトにリンクしている。

「文献情報データベース」等で「高齢者 貧困」(高齢者and貧困)等で検索すると、以下のような資料がある。
【図書】
・内閣府男女共同参画局編『男女共同参画白書(平成24年度版)』内閣府男女共同参画局、2012
※第1部「男女共同参画社会の形成の状況」の第5章「高齢男女をめぐる状況等」に解説されている。
 ポイントとしてあげられているのは、以下の通り。
 ・男性では5人に1人、女性では4人に1人以上が65歳以上の高齢者であり、75歳以上では6割以上を女性が占めている。
 ・孤立や経済困窮等の状況に置かれやすい高齢の単身世帯は、未婚や離婚が増える中で今後急速に増えていくと考えられる。
 ・貧困の状況には男女で違いが見られ、高齢になると女性の相対的貧困率は男性の相対的貧困率を大きく上回るようになる。特に、高齢単身女性世帯や母子世帯の貧困率が高い状況が見られる。
 HPでも提供されている、2012.11.5アクセス、
 http://www.gender.go.jp/whitepaper/h24/zentai/html/honpen/index.html
・独立行政国立女性教育会館・伊藤陽一編『男女共同参画統計データブック:日本の女性と男性 2012』ぎょうせい、2012
※第7章「家計と資産」に「高齢者世帯の家計」、第9章「社会保障と社会福祉」に「生活保護」「年金」の状況が掲載されている。
・森田明美編『よくわかる女性と福祉』ミネルヴァ書房、2011
※p.52「ライフスタイルと社会保障 5:女性と貧困」、p.166「高齢女性と経済:高齢者世帯の経済状況」所収
・大阪弁護士会編『貧困の実態とこれからの日本社会:子ども・女性・犯罪・障害者、そして人権』明石書店、2011
※大沢真理「女性と貧困」所収
・日本婦人団体連合会編『女性の貧困:変わる世界と日本の遅れ(女性白書 2010)』ほるぷ出版、2010
・木本喜美子、大森真紀、室住眞麻子『社会政策のなかのジェンダー』明石書店、2010
※室住眞麻子「高齢期の貧困とジェンダー」所収
・白波瀬佐和子『生き方の不平等:お互いさまの社会に向けて』岩波書店、2010
※第4章「蓄積された不条理」で高齢者の経済格差について解説されている。
・樋口恵子『女、一生の働き方:貧乏ばあさん(BB)から働くハッピーばあさん(HB)へ』海竜社、2010
・牧野富夫、村上英吾編著『格差と貧困がわかる20講』明石書店、2008
※第2講「女性問題としての高齢者の格差と貧困」
・北九州市立男女共同参画センター"ムーブ"編『女性と少子化(ジェンダー白書 4)』明石書店、2006
※冨安兆子「少子・高齢社会を主体的に生きる」所収
・室住眞麻子『日本の貧困:家計とジェンダーからの考察』法律文化社、2006

【行政資料】
・生活困難を抱える男女に関する検討会『生活困難を抱える男女に関する検討会報告書』内閣府男女共同参画局、2010
※PDFで提供されている、2015.01.20アクセス、
 http://www.gender.go.jp/research/kenkyu/konnan/houkokusho.html
・男女共同参画会議『新たな経済社会の潮流の中で生活困難を抱える男女について:政府が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の実施状況の監視・影響調査について』内閣府男女共同参画局、2009
・内閣府男女共同参画局『高齢男女の自立した生活に関する実態調査』内閣府男女共同参画局、2008
・『高齢者の自立した生活に対する支援に関する監視・影響調査報告書』男女共同参画会議監視・影響調査専門調査会、2008
※PDFで提供されている、2015.01.20アクセス、
 http://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/kansieikyo/senmon/houkoku-kourei.html

【雑誌記事、特集】
・袖井孝子「「2012年版高齢社会白書」を読んで」『女性展望』651号、p.15-16、2012.09
・山田篤裕、小林江里香、Jersey Liang「なぜ日本の単身高齢女性は貧困に陥りやすいのか」『貧困研究』Vol.7、p.110-122、2011.11
・「特集 エイジングなんてこわくない?:「老い」とフェミニズム」『女たちの21世紀』59号、2009.9
・「特集 女性の貧困」『女たちの21世紀』57号、p.16-18、2009.03
・「特集 どうなる私の老後?:反貧困と年金改革」『女も男も:自立・平等』112号、2008.12

【新聞記事】
・「広がる世代間格差若者・高齢者話そう:古市憲寿さん女性と若者立場似ている:樋口恵子さん幸運だった人はお返しを:「世代内も格差」9割ネット400人アンケート」『読売新聞』2012.9.25
・城戸久枝「異論反論:城戸さん!女性の貧困が深刻化していますSOSに耳を傾けよう」『毎日新聞』2012.1.18

【関連団体】
・『高齢社会をよくする女性の会』、2012.09.14アクセス、
 http://www7.ocn.ne.jp/~wabas/

コメント

高齢者:国連世界保健機関(WHO)の定義では、65歳以上の人のことを高齢者としている。
相対的貧困率:厚生労働省「国民生活基礎調査」に基づき、等価可処分所得(世帯の可処分所得を世帯人員の平方根で割って調整した所得)の中央値の半分に満たない世帯員の割合を算出したもの。

参考事例
(214)高齢者の孤立化について調べたいのですが。
(186)日本における貧困問題を男女共同参画の視点で考えるときに参考になる資料を教えてください。

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