事例

事例作成日:2011/12/05
更新日:2011/12/05

質問

(220)日本の女医の歴史について調べています。例えば、日本で最初に国家資格を取った女性は誰なのかなど、資料があれば教えてください。

カテゴリ

02. 歴史・民族・宗教03. 教育・研究04. 性・心・からだ・健康

ヒアリングのポイント

・レポート作成、郷土史、医学史、女性史研究のためか等、目的を確認する。
・どの時代を調べているのか、民間医療も含むのか、国家資格を持った医師に限るのか等についてヒアリングする。

参考資料・情報源

・自館所蔵資料データベース
・国立女性教育会館女性情報ポータル"Winet"「文献情報データベース」
・インターネット

提供情報・回答

『日本女性史大辞典』(吉川弘文館、2008)には「女医」の項目があり、古代からの歴史が簡略にまとめられている。日本初の国家資格を持った女医は荻野吟子(1885(明治18)年)であるが、江戸時代から明治初期にかけては地域社会で「女医」とされる者が少なからず存在した。
文献情報データベース等を「女医 歴史」、「女医 女性史」、「女医 伝記」で検索すると、以下のような資料がある。

◆図書
・日本女医史編纂委員会編『日本女医史(『復刻日本女性史叢書』第23巻 昭和期 12).』クレス出版、2008
*『日本女医史』1962年刊の複刻。『日本女医史(追補)』が1991に出ている。
・『日本女医会百年史』編集委員会編『日本女医会百年史』、2002
・西條敏美『理系の扉を開いた日本の女性たち:ゆかりの地を訪ねて』新泉社、2009
・植木武編『国際社会で活躍した日本人:明治~昭和13人のコスモポリタン』弘文堂、2009
*李修京「楠本イネ:日本初の女性産科専門医」所収
・楠瀬佳子、三木草子編『「わたし」を生きる女たち:伝記で読むその生涯』世界思想社、2004
*医学を志した女たちの項目参照。
・小河織衣『女子教育事始』丸善、1995
*女医事始参照
・亀山美知子『看護婦と医師(近代日本看護史Ⅳ)』ドメス出版、1985
*第10章「女医の歴史:明治期を中心に」

◆インターネット
・『社団法人日本女医会』2011.9.14アクセス、
 http://jmwa.or.jp/jsyokai.html
*「日本女医会の紹介」に、「日本の女医の誕生」という項目がある。
・「日本女医第1号荻野吟子」『せたな町公式サイト』2011.9.14アクセス、
 http://www.town.setana.lg.jp/modules/tinycontents/index.php?id=40
*荻野吟子の生涯、関連資料、略年表がまとめられている。
・「大学史料室・吉岡彌生記念室」『東京女子医科大学』2011.9.14アクセス、
 http://www.twmu.ac.jp/home/founder/yayoi.html

コメント

 民間医療者と国家資格を持った医師を区別しないで書いているサイトなども多々あるので、情報提供の際には注意する必要がある。

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