事例

事例作成日:2010/11/19
更新日:2010/11/19

質問

(208)情報コミュニケーション技術(ICT)利用における男女の格差について知りたいのですが。

カテゴリ

12. ことば・情報・メディア

ヒアリングのポイント

・データが必要なのか、その背景まで知りたいのか。
・日本の状況が知りたいのか、海外も必要か。

参考資料・情報源

・女性情報ポータル"Winet"「文献情報データベース」
・自館所蔵資料データベース
・インターネット

提供情報・回答

情報コミュニケーション技術(ICT: Information and Communication Technology)は、パソコンやインターネット利用において、貧困、年齢、性別などによるデジタル・デバイドが問題となってきた。

◆図書
「文献情報データベース」等で、「情報格差(デジタル・デバイドの索引語)」や「ICT 性差」で検索すると、以下のような資料がある。「ICT 性差」は「シソーラス展開」して検索すると、関連語「インターネット、電子メール、コンピュータ」など、一度に網羅的に検索ができる。2010.10.20アクセス、
 http://winet.nwec.jp/bunken/

・法政大学日本統計研究所[編]『ICT・メディアとジェンダー問題・ジェンダー統計』法政大学日本統計研究所、2004
*重要関係文書の翻訳と経過の説明を中心とする論文所収。
・愛知淑徳大学ICTとジェンダー研究会編『ジェンダー・女性学研究・活動におけるICTの活用実態調査報告 : 科学研究費補助金による調査・研究報告2001?2003年課題番号13837034』愛知淑徳大学、2003
・石塚浩美『中国労働市場のジェンダー分析 : 経済・社会システムからみる都市部就業者』勁草書房、2010
*第8章「男女の新技術対応格差」
・COE間プロジェクト研究事業編『家族・仕事・家計に関する国際比較研究 : 韓国パネル調査』お茶の水女子大学21世紀COEプログラム「ジェンダー研究のフロンティア」(F-GENS)プロジェクトB、2005-
*第3年度報告書に石塚浩美「情報通信技術とジェンダー」掲載

◆インターネット
この他に日本のICT利用については、毎年、総務省が『情報通信白書』を出している。その中から性差に言及した調査は、以下がある。
・「通信利用動向調査(世帯編)」『総務省情報通信統計データベース統計調査データ』総務省、2010.11.2アクセス、
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05b1.html

平成21年報告書PDF:http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/pdf/HR200900_001.pdf
*p.18 男女年齢階層別の携帯電話利用率
*p.44?インターネット利用率、p.54にはパソコンからのインターネット利用場所(男女・年齢階層別)が掲載されている。p.55?携帯インターネットの利用も、女性の方が若干低い。

平成8年度報告書PDF:http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/pdf/HR199600_001.pdf
掲載されている報告書の中で一番古い。
携帯電話などの使用者が10ページ目に掲載されており、性別ではないが世帯主と配偶者が掲載されている。携帯電話は世帯主56.3%に対し、配偶者11.9%とかなりの格差がある。

・「情報通信白書平成21年版PDF」『総務省情報通信統計データベース統計調査データ』総務省、2010.11.2アクセス、
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h21/pdf/l1020000.pdf
*p.13,14にUNDPのジェンダー・エンパワーメント指数(GEM)とインターネット加入率の関係を示す図があり、「情報化の進んだ地域ほど女性の社会参加が高まる。」との指摘がある。

・総務省情報通信国際戦略局情報通信経済室『ユビキタスネット社会における安心・安全なICTの利用に関する調査の請負報告書』2009
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/linkdata/h21_04_houkoku.pdf
*性別の分析は少ないが、回答者の職業「専業主婦/主夫」での分析がある。
p.144の図2-155、「自分の生活環境を撮影した写真・動画がインターネット上の地図情報サービスに掲載されることの捉え方」の、性別の結果については、全体的には、「個人が特定できなければ問題はない」という回答が半数を超えている。また、女性の方が「プライバシーの侵害である」との回答割合が高く27.0%である。男性との差は6.4ポイントとなっている。

・総務省情報通信国際戦略局情報通信経済室『ソーシャルメディアの利用実態に関する調査研究の請負報告書』2010
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/linkdata/h22_05_houkoku.pdf
*ソーシャルメディア(ブログ、SNS、共有サイト(動画等)、マイクロブログ、掲示板、コミュニティ放送等)の利用動向は、ブログ以外はすべて男性の方が高い。

インターネット利用者の国際比較調査は、国際電気通信連合(ITU: International Telecommunication Union)が調査している。2010/10/20アクセス、
http://www.itu.int/ITU-D/ict/statistics/index.html

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