事例

事例作成日:2005/02/18
更新日:2005/02/18

質問

(124)最近若い女性の喫煙が目立ちますが、男性と比べて女性の喫煙は増えているのでしょうか。女性とたばこに関する資料を教えてください。

カテゴリ

04. 性・心・からだ・健康

ヒアリングのポイント

質問者の目的を把握した上で以下の聞き取りをする。
・健康、特に女性や胎児の身体に対する影響を知りたいのか
・喫煙統計も欲しいのか
・社会が女性とたばこに関してどういう見方をしてきたかという歴史を知りたいのか
・たばこや映画などの広告に現れたジェンダー規範の研究も欲しいのか
・国連の専門機関であるWHO(世界保健機構)の動きに関する資料も必要か
・日本や外国の喫煙政策や対応を知りたいのか
・職場・学校・病院・公共の場における受動喫煙の現状や対策を知りたいのか
・喫煙者が禁煙方法を知りたいのか
・禁煙教育を知りたいのか
・女性の嫌煙グループの情報も欲しいのか

参考資料・情報源

自館所蔵資料データベース
国立女性教育会館女性情報ポータル"Winet"「文献情報データベース」
インターネット

提供情報・回答

【図書】
・クレア・レイナー;トニー・キング絵、北沢杏子、堀口忠利訳『薬物の害がわかる本:シンナー・覚醒剤・アルコール・タバコ』アーニ出版、1997
*10歳の子どもにもわかるという禁煙教育用図書
・内田和仁『胎児からはじまるタバコ病:家庭の医学や小児科の本にはかかれていないタバコ病のすべて』築地書館、1998
・斉藤麗子『たばこがやめられる本:やめたいやめさせたいときの禁煙サポート』女子栄養大学出版部、2000
・産業医科大学産業生態科学研究所編著『喫煙の科学-職場の分煙テキストブック』労働調査会、2000
・中野哲『女性とたばこの害:若い女性よ!たばこをやめて美しく生きよう』東京図書出版会、2004

【行政資料】
・厚生省『喫煙と健康:喫煙と健康問題に関する報告書 第2版』、1993
*1987(昭和62)年公衆衛生審議会により我が国で初めてまとめられた報告書の2版。いわゆる「たばこ白書」として、国内外の学術文献をレビューしている。第5章に女性、妊婦、授乳婦の喫煙の影響に関する記述がある。保健同人社刊。厚生労働省が策定した「21世紀における国民健康づくり運動」を踏まえた新版が2002年に発行されている。
・労働省労働基準局『職場における喫煙対策のためのガイドライン』、1996
*新ガイドライン(2003)はhttp://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/05/h0509-2.html参照。

【団体資料】
・母子衛生研究会『妊婦とたばこ』、[1989]
*妊娠届出時に配布される妊婦向の啓発パンフレット。その後も版を重ねているが、既にこの頃から若い女性の喫煙率の上昇に対し警告が出されている。最近は各自治体、保健所などがホームページやリーフレットで妊婦向けにたばこの害を啓発している。
・松浦いね[ほか]著『女性とたばこをめぐるディスクールとビジュアル・メッセージ(TASC研究報告 ; 310-93 . 女性の意識と社会的期待についての研究 ; 1)』たばこ総合研究センター、1993
内容:1.たばこをめぐるジェンダー規範 2.たばこポスターに表現された女性像(女性の意識と社会的期待についての研究)
*共同研究「女性とたばこ」研究会『ジェンダー規範とその作用形態に関する研究』(1996年度?)の研究報告として
・『喫煙倫理とジェンダー(TASC研究報告)』たばこ総合研究センター・お茶の水女子大学ジェンダー研究センター、1998
・『喫煙における差異化されたジェンダー(TASC研究報告 ; 380-99)』たばこ総合研究センター・お茶の水女子大学ジェンダー研究センター、1999
・『女性とたばこの文化誌:ジェンダー規範と表象(TASC研究報告)』たばこ総合研究センター・お茶の水女子大学ジェンダー研究センター、2000
・クレール・ショラー・トラケー;島尾忠男監訳『女性とたばこ』結核予防会、1993
*WHO出版局から出された資料の翻訳。女性特有のたばこと健康問題について、女性がたばこ産業のターゲットとなった背景を詳細に分析し、女性に対するたばこ政策の一層の活性化が必要だとし、戦略を提案している。

【雑誌】
厚生労働省広報誌『厚生』にも「たばこと健康」の連載記事があり、インターネット上でもみられる。

【インターネット】2005.2.15 アクセス
・厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室『たばこと健康に関する情報ページ』
http://www.mhlw.go.jp/topics/tobacco/main.html
・喫煙と健康問題に関する実態調査 平成10年度、平成11年度(概要)もネット上でみられる。
・財団法人 健康・体力づくり事業財団『健康ネット たばこと健康』ホームページ
http://www.health-net.or.jp/tobacco/front.html
*このホームページには、成人喫煙率(厚生省国民栄養調査・JT全国喫煙者率調査)、禁煙対策、禁煙外来リスト、オフィスの実態調査、また海外情報としてWHOの取り組み、各国のたばこ対策、喫煙率、関連国際機関リスト、関連会議、ガイドライン参考文献など、喫煙関係の情報がほとんどカバーされている。
*女性の喫煙率は、40歳代以下が増加傾向にあり、特に20代の増加は著しく、この10年余りで倍増していることから、女性の健康への影響にも触れている。
・禁煙指導研究会「SmokeFreePage:禁煙をしたい人のために」
*禁煙指導研究会メンバーの禁煙指導の専門医が作成したホームページ。全国禁煙外来一覧、禁煙マラソンなどが掲載されている。
http://www.nosmoking.jp/
・「性と健康を考える女性専門家の会」では性差に配慮した禁煙プロジェクトをすすめ、嫌煙カードの配布(有料)等を行っている。シンポジウムの報告は下記URLで閲覧できる。
http://health.nikkei.co.jp/news/rep/repCh.cfm?id=20030519hr65j000_19
・「全国大学禁煙化プロジェクト」
http://www.nara-wu.ac.jp/hoken/annai3.htm
*奈良女子大学保健管理センター(高橋裕子センター長)教育研究部門では「禁煙」をテーマに禁煙支援方法の研究と未成年の喫煙防止教育の開発等に取り組んでいる。全国の大学の禁煙化を支援するこのプロジェクトも取り組みのひとつ。
・ファイザー株式会社「女性の喫煙意識に関する調査」の結果のプレスリリース
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2004/2004_11_15.html
*喫煙女性の8割以上がたばこをやめたいと思っている。

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