事例

事例作成日:2008/10/23
更新日:2008/10/23

質問

(170)ピルについて調べたいのですが。

カテゴリ

04. 性・心・からだ・健康11. 科学・技術

ヒアリングのポイント

・ピル(経口避妊薬)がどのような薬か知りたいのか。
・ピルのどのような点(避妊、月経痛の軽減、婦人病の治療など)について調べたいのか。
・歴史(開発の経緯、日本での認可など)について調べたいのか。

参考資料・情報源

・自館所蔵資料データベース
・国立女性教育会館・女性情報ポータル“Winet”「文献情報データベース」
・インターネット

提供情報・回答

ピル(経口避妊薬)は1950年代半ばに登場した卵巣ホルモンを化学的に合成した薬で、確実な避妊薬として各国で使われてきたが、日本では副作用やエイズ等の性感染症が増えるなどの反対があり、ホルモンの量が多く副作用の多い中・高用量ピルが月経困難症などの治療薬として認められていたのみであった。1999年に低用量ピルが認可され、月経痛の軽減、子宮内膜症の治療など、避妊以外の効用についても目が向けられてきている。
目的をヒアリングすることにより、以下のような資料、情報が提供できる。また医療に関するレファレンスについては、副作用等に個人差も大きいことに留意する必要がある。場合によっては、からだに関する相談窓口を紹介する。

【図書】
・半場道子『女性の痛み女性のからだ:賢いライフスタイルを選ぶために』日本評論社、2006
 *少子化に伴って生じた女性を悩ます病気と痛みをさける一つの方法として、ピルが取り上げられている。
・松本彩子『ピルはなぜ歓迎されないのか』勁草書房、2005
 *日本の行政や一般国民にみられるいわば「アンチ・ピル」とでも呼びうる傾向の背景を、歴史的、かつ多面的な視点から読みとく本。
・うみのみちこ、ヨモギ田リョオコ『みんなしりたいピルのおはなし:きれいなお肌とかわいいココロ』情報センター出版局、2003
 *ピルを服用するうえで知っておいてほしい知識と、176人のユーザーによる体験談を読むことができる。
・武谷雄二担当編集『リプロダクティブヘルス(新女性医学大系11)』中山書店、2001
 *「家族計画」の項目中で避妊法の一種として取り上げているほか、「低用量ピルのメリット・デメリット」という項目を立て、ピルの歴史から現況、使用上の注意などが簡潔に記載されている。
・武田玲子、吉田由布子『ピルの危険な話』東京書籍、2000
 *ピルの歴史、ピルのリスク、ピルの臨床試験と厚生省の「審議」の問題点等について書かれている。
・堀口雅子編著『低用量ピル適正使用マニュアル』じほう、2000
 *医師、薬剤師、看護士、助産師、学校教諭を対象に、低用量ピルの臨床で役に立つように作られている。
・女のためのクリニック準備会編『ピル:私たちは選ばない』女のためのクリニック準備会、1987
 *女性が自身の体験を語り合い、学び、話し合いの成果として作り上げた本。

【インターネット】
・「Female Health」(社)日本産婦人科医会監修、2008.10.28アクセス
 http://www.fe-health.net/index_2.htm
 OC(低用量ピル:Oral Contraceptives)の副作用・副効用、体験談などが掲載されている。

・『低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版)』(社)日本産科婦人科学会、2008.8.1アクセス、http://www.jsog.or.jp/kaiin/pdf/guideline01feb2006.pdf
 *医師が服用者に提供する情報等をまとめたものだが、ピルの副作用、副効用、処方できない場合等、服用しようとするものにも参考となる。

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