事例

事例作成日:2008/03/03
更新日:2008/03/03

質問

(164)格差社会の中で、女性同士での格差が広がっていると聞きますが、関連する資料はありますか?

カテゴリ

06. 社会07. 労働・社会保障08. 経済

ヒアリングのポイント

・どのような観点の格差(賃金、雇用形態、階層など)を知りたいのか。
・研究のためか、どの程度の資料が必要か。
・実態を示す統計が必要か。

参考資料・情報源

・自館所蔵資料データベース
・国立女性教育会館・女性情報ポータル“Winet”「文献情報データベース」
・インターネット

提供情報・回答

女性の地位向上に向けた取り組みの中で、男女の格差が明らかにされてきたが、1985年の「男女雇用機会均等法」を機に、女性の社会進出が一層進み、働き方が多様化し、正規雇用と非正規雇用、配偶者・子どもの有無などによる、女性間での格差が広がっていることが指摘されている。
言葉としては「女女格差」「女性間格差」「女性格差」「女性間の格差」等が使われているが、直接その言葉を使った資料は多くない。「女性」または「ジェンダー」と「格差」または「階層」などでの検索が有効である。

【図書】
・三浦展、上野千鶴子『消費社会から格差社会へ』河出書房新社、2007
・山田昌弘「コラム:女性間の格差拡大:均等法時代のパラドックスとフェミニストの新たな課題」
 *北九州市立男女共同参画センター"ムーブ"編『女性と少子化』明石書店、2006、所収。p.222-224
・橋本健二『階級社会:現代日本の格差を問う』講談社、2006
 *第6章「女たちの階級選択」で、女性の格差が扱われている。
・三浦展『「かまやつ女」の時代:女性格差社会の到来』牧野出版、2006
・家計経済研究所編『女性たちの平成不況』日本経済新聞社、2004
 *第6章「デフレ下の経済生活、家計、借入」で、女性のライフコース別に家計費の状況を分析している。

【雑誌記事】
・「特集 「女女格差」の理不尽」『AERA』20巻29号、2007.6.25、p.16-21
・橋本健二「格差拡大とジェンダー:女性内部の格差拡大と貧困層の集積」『女性労働研究』No.51、2007.1
・神山典子「女女格差から見る女性福祉の包括的視座への提案」『フェミニストカウンセリング研究』4号、p.24-37、2005
 *扱っているのはDV防止法の対象女性と対象外女性との格差。

◆実態を示す統計には、以下のような資料がある。
【図書】
・厚生労働省編『働く女性の実情(平成19年版)』厚生労働省、2007
 *女性一般労働者と女性短時間労働者の賃金格差、学歴、産業、企業規模別女性労働者の割合等が掲載されている。
・国立女性教育会館『男女共同参画統計データブック』ぎょうせい、2006
 *性、雇用形態、所得階級別構成割合が掲載されている。

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