事例

事例作成日:2004/02/14
更新日:2004/02/14

質問

(91)女性の人権についての国際的な基準はありますか?
基本事例

カテゴリ

05. 政治・政策・法律

ヒアリングのポイント

国際的に女性の人権についての基準を定めた特定の文書を探しているのか、何か特定のテーマについての基準を探しているのか、あるいは、国際的な女性の人権全般について、どのような基準があるかを知りたいのか、を聞く。

参考資料・情報源

自館所蔵資料データベース

提供情報・回答

女性の人権についての国際的な基準には、条約、世界会議(例えば、北京会議(第4回世界女性会議)やカイロ会議(国際人口・開発会議)など)で採択された綱領や行動計画、国連女性差別撤廃委員会から出される文書(一般的勧告など)、その他の国際会議で採択された文書などがある。

・国際女性の地位協会編『女性関連法データブック』有斐閣、1998
 *「女性差別撤廃条約」「北京宣言及び行動綱領」(1995年第4回世界女性会議)、「女性差別撤廃委員会一般的勧告(一部)」「ウィーン宣言及び行動計画」(1993年世界人権会議、関連部分のみ)、「国際人口・開発会議『行動計画』(カイロ行動計画)」(1994年国際人口・開発会議、関連部分のみ)、「アジェンダ21?持続可能な開発のための行動計画」(1992年環境と開発に関する国際連合会議(リオ・デ・ジャネイロ)、関連部分のみ)のほか、国内法、主要なILO条約なども掲載。各項目ごとに解説あり。

・国際女性法研究会編『国際女性条約・資料集』東信堂、1993
 *女性の人権に関する国際条約およびその他の文書から、女性の人権全般、政治、教育、労働などテーマ別に関連項目を抜粋して編集されている。「メキシコ宣言」「西暦2000年に向けての婦人の地位向上のためのナイロビ将来戦略」の全文掲載。各項目に解説あり。ただし、1993年発行なので、その後採択された文書(例えば「北京行動綱領」など)が含まれていない。

・UNIFEM(国連女性開発基金)・UNICEF(国連児童基金)著『「権利実現のための公約」:女性と少女の人権に関する、北京行動綱領、関連国連会議および条約対象ガイド』(財)横浜市女性協会、1999
 *「北京行動綱領」の内容に従い、女性と少女の人権が各種の国際文書でどのように言及されているか、トピックごとに抜粋し、並べたもの。

・アジア女性資料センター『「成果文書」をどう読むか:北京プラス5 ニューヨーク2000年世界女性会議』アジア女性資料センター、2000年
・総理府男女共同参画室『国連特別総会「女性2000年会議」の概要』総理府男女共同参画室、2000年
*この2つには、2000年に開かれた「女性2000年会議」で採択された「成果文書」(正式には「北京宣言及び行動綱領実施のための更なる行動とイニシアティブ」)全文が掲載されている。

コメント

国際文書については、これを見ればすべて出ていると言えるような、単純に関連文書の全文が1箇所にまとめられている資料がない。その理由のひとつは、国際会議で採択された文書などは、かなり長いものが多く、ページ数の制約を受けているということにある。上に紹介した資料は「女性」に焦点を当てて、必要箇所を抜き出してあるので、女性に関する内容を調べるには、かえって便利だと思われる。ただ、これらの資料も頻繁に改訂されるわけではないので、新しい文書については個別に探す必要がある。

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