研究職から広報へ~自分が輝ける場所は必ずある~高橋説子さん

研究職から広報へ~自分が輝ける場所は必ずある~高橋説子さん
<プロフィール>
コニカミノルタビジネスエキスパート株式会社CSR推進部ブランド推進G(グループ報編集部)インナーコミュニケーションチーム、チームリーダー。高等専門学校を卒業し、コニカミノルタ(旧コニカ)に就職。当初は磁気テープの開発をしていたが、自分が研究に向かないと分かり、社内のチャレンジ制度を利用して異動。現在は社内報で情報を発信し、社員一人一人が社のブランドイメージを体現しつつ、楽しく、活き活きと働く環境をつくるために、コミュニケーションの側面から何ができるかを考えています。(30代)
高橋説子さんのこれまで
兄の影響で高等専門学校工業化学科に入学。入ってから化学があまり好きではないことに気付き、勉強嫌いになる。
高専の短期交流留学制度を使って3週間、オーストラリアへ留学。世界観が広がる。
高専3年生のとき、中国との交流を通して次世代育成をはかる洋上セミナーに参加(東京都主催)。学校とは違う世界で、力を発揮して活き活きしている自分を発見。
化学をこれ以上やる気になれず、卒業後は就職を選択。
卒論の過程で、物事をロジカルに組み立てる考え方を身につける。
コニカミノルタ(旧コニカ)に就職、磁気テープの開発に携わる。
研究職が合わないと思い、上司に辞職を相談。社内のチャレンジ制度に挑戦し異動。
その後、新事業を立ち上げる推進部、物流など社内のさまざまな部署に異動。結婚。
2002年12月から現在の広報の仕事に携わる。
研究職から広報へ~自分が輝ける場所は必ずある~高橋説子さん
一人一人の力の発揮が会社全体のパワーにつながる

  多くの人が何か一つの目的のために集まって仕事を成功させようとするとき、集まった人、一人一人が楽しんで仕事をすると同時に、その仕事の目的や価値観を共有することが大切です。高橋さんの仕事、インナーコミュニケーション(グループ内広報)は、コニカミノルタグループで働く約4万人の人たち一人一人が、会社の持つヴィジョンや外に向けて発信したいイメージを共有し、それぞれが持つ力を発揮して生き生きと働ける環境を、コミュニケーションという面からつくる活動です。単に皆で一つの目標に向かって働かされるのではなく、働く一人一人が、自分ならその目標に対してどのようにはたらきかけることが出来るのか、そんな風に考えながら仕事をしていくことが、会社全体のパワーにつながっていくのです。
  そのためには、大きな組織である社内の情報を社員に届けるため、広報誌やイントラネットを使った情報発信、イベントの開催をして、社内のコミュニケーションをはかっています。

高専にはなじめなかったが、意外と輝ける自分を発見

  高橋さんは中学校卒業後の進学で、高校ではなく、五年制の高等専門学校の工業化学科を選びました。先に高専へ入学していた兄や両親、中学校の先生の勧めで入った学校でしたが、学生生活の中で実は化学があまり好きではないことに気づき、学校に馴染むことができずに自己否定的になってしまいがちでした。
  そのような中でも、高専の交換留学制度で三週間オーストラリアへ行き、現地の大学生と交流した時には、学校と家だけではない、もっと広い世界があることを実感しました。さらにその後、東京都主催の中国との交流を通して次世代育成をはかる洋上セミナーに参加し、約半年の準備期間中に、学校とは違う世界で、力を発揮して活き活きしている自分を発見、自分も意外と輝けるんだと思いました。
  今、卒業して振り返って考えると、高専は大学のように留学やセミナーなどの募集がよく掲示板に貼ってあったり、文化祭などで1年生から5年生まで一緒に技術を発表したりと、すごく恵まれた環境だったのに、それを活用していなかったなと思うそうです。そして高橋さんは大学まで化学をしたくないと進学しませんでしたが、専攻以外に進学するという進路もあったはず、もし今合わないと考えている人には、高専の他のところを思い切り活用してくださいと伝えたいそうです。
  またその当時、高専の工業化学科は女性が4分の1しかいなかったので、男性は普通に友達であり、会社に入った今も、意識することなくまったく対等に思えるそうです。
  そしてもう一つ高専でよかったと思っているのが卒論です。ロジックを組み立て、仮説を立てて、やってどうだったか、悪かったとすると次にどうするか、といった考え方が身についたそうです。そしてそれをわかりやすく伝えるというのは、どの仕事であれ重要なスキルだと思っています。

研究職には向いていないー生活全部が考える時間?!

  大学でこのまま化学を続けるつもりがなく、高橋さんは就職を希望し、学校の先生の勧めるまま、現コニカミノルタに入社しました。
  入社した当初はビデオテープなどの磁気テープの開発をしていました。もともと自分には研究に向いていないという思いがあったところ、職場のチームリーダーから、開発の仕事は、電車の中やお風呂に入っている時など、仕事の時間だけではない、生活全部が考える時間なのだ、ということを言われて、とてもそんなことはできないと思ったそうです。そしてそれがきっかけになって、仕事を辞めようと思うようになりました。振り返って見ると、今担当しているインナーコミュニケーションについては、電車の中でも、お風呂の中でも考えるときがあるので、自分が本当にやりたいと思う仕事に対しては、その言葉通りなのだと思うそうです。

楽しく仕事をやっていきたい

  辞職の相談を上司にしたところ、論文と役員面接に通れば、部署の異動が可能になるチャレンジ制度を受けるように勧められます。どうせ辞めるつもりなのだから、と軽い気持で受けたところ合格し、異動して理系ではない職種で仕事を続けることになりました。
  その後、部署をいくつか異動するなかでも、希望する職種ではなく、「くさってしまった」時期もありましたが、だめだと思ってもすぐに諦めることなく、一年経った頃には「あれ、以外におもしろい側面があるじゃなか」と思いながら、仕事を続けてきました。粘り強くやるというと暗いイメージかもしれませんが、何よりも高橋さん自身が楽しんで続けていくということを大切にしてきましたし、自分自身や周りの人が楽しむことが大事で、それがまたパワーにつながっていくと感じています。これからも楽しく、自分のやりたい仕事を実現したいと思っています。

「今ここ」とは違う世界があるということを知って欲しい

  高橋さんは、学校や会社の中で自己否定的に過ごした時期を持ち、それでも今は生き生きと仕事をしている自分を知っているだけに、人にはものすごく輝く原石のようなパワーがあり、それが発揮されないのは、本当にもったいないことだと思うそうです。誰でも必ず自分が輝ける場所があり、頑張れば必ず出会えるから、進路を間違えたと思ったとしても、一生懸命やって欲しい、といいます。そして、たとえ今いる場所が自分とは合わないと思っても、アンテナをよく張ってその環境を見回し、その中で可能な限りのチャンスを見つけて活用して欲しいし、市民活動、NPOなど何でもいいから出かけて行って、今とは違う、広い世界があるということを知ってほしい。それがきっと視野を広げ、自分の世界を広げることにつながると思っています。

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