事例

事例作成日:2016/03/25
更新日:2016/03/25

質問

(285)マタニティハラスメントについて知りたいのですが。

カテゴリ

04. 性・心・からだ・健康05. 政治・政策・法律06. 社会07. 労働・社会保障

ヒアリングのポイント

仕事のために実態や対策等を知りたいのか、自分の問題解決のためか、レポートや研究のためかなど、プライバシーに配慮しながら、質問者の立場、目的を確認する。

参考資料・情報源

・女性情報ポータル“Winet”「文献情報データベース」
・国立情報学研究所「CiNii Books」「CiNii Articles」
・自館所蔵資料データベース
・インターネット

提供情報・回答

「マタニティハラスメント」(「マタハラ」と略される)とは、働く女性が妊娠・出産を理由として解雇・雇い止めをされることや、職場で受ける精神的・肉体的なハラスメントのこと。杉浦浩美氏が2005年頃からこの言葉を使って論文を発表しているが、2013年5月の連合調査で、25%もの女性が被害にあっていることが報道されてから一挙に認知度が広まった。
2014年10月、最高裁は妊娠を理由にした降格が男女雇用機会均等法に違反するかどうかが争われた訴訟の上告審判決で「妊娠による降格は原則禁止」とする初の判断を示し、2015年11月差し戻し控訴審で、原告が逆転勝訴した。

◆インターネット
・「STOP!マタハラ~「妊娠したから解雇」は違法です~」『厚生労働省』2016.3.3アクセス、
 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000088308.html
・世論調査『連合(日本労働組合総連合会)』2016.3.3アクセス、
 http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/chousa/
※2013年以降、毎年の「マタニティハラスメント(マタハラ)に関する意識調査」結果を掲載。
・『マタハラnet』NPO法人マタハラ対策ネット、2015.11.14アクセス、
 http://www.mataharanet.org/
・「超サクッ!ニュースまとめ>妊娠・出産理由の解雇や降格「マタハラ」の根絶を」『日本経済新聞』2016.3.18アクセス、
 http://www.nikkei.com/article/DGXZZO94180620Z11C15A1000000/

文献情報データベース等を「マタニティ ハラスメント」「マタハラ」で検索すると、以下のような資料がヒットする。図書、雑誌記事はまだこの用語を使ったものは少ないため、「女性労働問題 妊娠」等で広げてみるとよい。
◆図書
・溝上憲文『マタニティハラスメント』宝島社、2013
・日本労働組合総連合会男女平等局&非正規労働センター編『働くみんなのマタハラ手帳:職場のマタニティハラスメントをなくそう』日本労働組合総連合会男女平等局&非正規労働センター、2013
*Webでも提供されている。2016.3.3アクセス、
 http://www.jtuc-rengo.or.jp/gender/matahara/
・小林美希『ルポ産ませない社会』河出書房新社、2013
・杉浦浩美『働く女性とマタニティ・ハラスメント:「労働する身体」と「産む身体」を生きる』大月書店、2009

◆雑誌特集
・水町勇一郎「労働判例研究(Number 1245)妊娠時の軽易業務への転換を契機とした降格の違法性:広島中央保健生協(C生協病院)事件[最高裁第一小法廷平成26.10.23判決]」『ジュリスト』1477、p.103-106、2015.3
・「特集 マタニティ・ハラスメント:最高裁判決を受けて」『労働法律旬報』No.1835、2015.3
・「特集 出産したらお辞めなさい!?:産むことをめぐる生政治」『女性学:日本女性学会学会誌』22号、2015.3
・「ワークヘルスバランス」『女も男も』124号、2014
*PART3「働く女性の妊娠・出産、不妊治療」

◆新聞記事
・山田泰蔵「マタハラ事業者初公表:厚労省:是正勧告拒否茨城の医療法人」『毎日新聞』、2015.09.05
・岡林佐和「いちからわかる!:女性へのマタニティーハラスメントって?:妊娠や出産を機に退職や降格を迫られる嫌がらせのこと」『朝日新聞』、2015.04.08
・「マタニティー・ハラスメント:働く妊婦いじめ深刻:心無い言葉、退職迫る26%が経験:背景に非正規 ストレス流産も」『東京新聞』、2013.06.22

コメント

参考事例
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