事例

事例作成日:2013/12/26
更新日:2013/12/26

質問

(253)日本の子どもの貧困率について調べたいのですが。

カテゴリ

06. 社会07. 労働・社会保障08. 経済

ヒアリングのポイント

数値がわかればよいのか、レポートや研究のためか、子どもの貧困への支援をしたいと思っているのかなど、質問者の立場、目的を確認する。

参考資料・情報源

・国立女性教育会館女性情報ポータル"Winet"「文献情報データベース」
・自館所蔵資料データベース
・インターネット

提供情報・回答

貧困率には、世帯所得が国民の所得分布の中央値の半分に満たない人の割合を示す相対的貧困率(relative poverty rate)と、生存に必要な最低限の収入を得られない人の割合を示す絶対的貧困率(absolute poverty rate)の2種類がある。日本で貧困率という場合、相対的貧困率を指すことが多い。
日本では2009年時点で、17歳以下の子どもの約16%、320万人以上が貧困状態にある。ひとり親世帯の子どもに限ると貧困率は5割を超え、先進国で最悪の水準である(出典:朝日新聞掲載「キーワード」)。

◆図書
「文献情報データベース」等で「子ども 貧困*(アスタリスクは前方一致)」で検索すると、以下のような資料がヒットする。

・内閣府編『子ども・若者白書』、内閣府、2010-
*平成22年版から毎年刊行されている。「子どもの貧困」「子どもの貧困問題への対応」が掲載されている。Webでも提供されている。2013.9.7アクセス、
 http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/hakusho.html
・早稲田大学教育総合研究所監修『子どもの貧困と教育(早稲田教育ブックレット No.8)』学文社、2013
・『「子ども・若者の生活困窮支援のあり方に関する研究」報告書』三菱総合研究所人間・生活研究本部、2013
*PDFでも提供されている。2013.12.23アクセス、
 http://www.mri.co.jp/SERVICE/project/chuou/__icsFiles/afieldfile/2013/06/21/syakaihukusi_hlu05.pdf
・中塚久美子『貧困のなかでおとなになる』かもがわ出版、2012
・内田伸子、浜野隆編『世界の子育て格差:子どもの貧困は超えられるか』金子書房、2012
・保坂渉、池谷孝司『ルポ子どもの貧困連鎖:教育現場のSOSを追って』光文社、2012
・日本弁護士連合会第53回人権擁護大会シンポジウム第1分科会実行委員会編『日弁連子どもの貧困レポート:弁護士が歩いて書いた報告書』明石書店、2011
・子どもの権利条約NGOレポート連絡会議編『子どもの権利条約から見た日本の子ども:国連・子どもの権利委員会第3回日本報告審査と総括所見』現代人文社、2011
・貧困研究会編『特集1子どもの貧困と対抗戦略:研究・市民活動・政策形成:貧困研究会第3回研究大会共通論題より;特集2貧困測定の研究3 (貧困研究 v. 6) 』明石書店、2011
・「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク編;岩重佳治[ほか]『イギリスに学ぶ子どもの貧困解決:日本の「子どもの貧困対策法」にむけて』かもがわ出版、2011
・浅井春夫『脱「子どもの貧困」への処方箋』新日本出版社、2010
・子どもの貧困白書編集委員会編『子どもの貧困白書』明石書店、2009
・『子どもがいる現役世帯の世帯員の相対的貧困率の公表について』厚生労働省大臣官房統計情報部国民生活基礎調査室、2009
・阿部彩『子どもの貧困:日本の不公平を考える』岩波書店、2008

◆和雑誌記事
・「子ども・家族の貧困と社会保障:阿部彩さんにインタビュー」『月刊家庭科研究』311号、p.4-9、2013.6
・松本伊智朗「子どもの貧困と「重なり合う不利」:子ども虐待問題と自立援助ホームの調査結果を通して」『季刊社会保障研究』48巻1号、2012.6
・山野良一「「子どもの貧困」に注目せよ:データから見えてくる日本の現状」『アディクションと家族』26巻2号、p.109-115、2009.11

◆新聞記事
・長富由希子「低所得家庭の子、入院1.3倍:5万人を追跡調査:住環境・栄養バランス影響か」『朝日新聞』2013.08.23
・針原陽子「社会保障ナビ:「子どもの貧困」の問題点:就学、就職で「負の連鎖」」『読売新聞』2013.07.09
・上坂修子「子ども貧困対策法成立: 連鎖解消へ具体策課題:給付型奨学金など」『東京新聞』2013.06.20

◆インターネット
*Google等で「子どもの貧困率」で検索すると、以下のような情報がヒットする。
・「視点・論点:子どもの貧困を防止する(2013年6月25日)」『NHK』、2013.10.15アクセス、
 http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/160872.html
・「貧困率の状況」『平成22年国民生活基礎調査の概況』、厚生労働省、2013.9.7アクセス、
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/2-7.html

コメント

子どもの貧困は女性の貧困と結びついていることが多く、貧困の連鎖が大きな課題になっている。

参考事例
(251)最近よく、相対的貧困という言葉を聞くようになりましたが、どういうことをさしているのでしょうか。
(186)日本における貧困問題を男女共同参画の視点で考えるときに参考になる資料を教えてください。

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