事例

事例作成日:2008/03/03
更新日:2008/03/03

質問

(165)「男性問題」という言葉を聞きますが、どんなことなのか知りたいのですが。

カテゴリ

01. 思想・理論・運動04. 性・心・からだ・健康06. 社会12. ことば・情報・メディア

ヒアリングのポイント

「男性問題」の定義を知りたいのか。「男性問題」として収集・提供されている内容について知りたいのか。男性問題の解決に向けての講座等を企画するために知りたいのか、男性問題を収集・提供するために理解が必要なのかなど、質問者の背景を知る。

参考資料・情報源

・自館所蔵資料データベース
・国立女性教育会館・女性情報ポータル”Winet”「文献情報データべース」「女性情報ナビゲーション」
・新聞クリッピング
・インターネット

提供情報・回答

井上輝子[ほか]編『岩波女性学事典』岩波書店、2002(p.335、項目「男性学」)では、「男性問題」について、以下のように書かれている。
「男性問題とは、男性たちが男性であるがゆえに社会的に抱えている問題である。そうした問題の現状、構造、原因、解決方法などについて研究するのが男性学(男性研究)であり、実践的関心と強く結びついたものである。したがって、女性学・女性問題・女性解放運動の3者がそうであるように、男性学・男性問題・男性解放運動の3者は相互に関連し合ったものとして捉えられる。」

「男性問題」、「男性学(男性研究)」、「男性解放運動(メンズ・リブ)」で検索すると、以下のような資料がある。

【図書】
・原ひろ子、近江美保、島津美和子編著『男女共同参画と男性・男児の役割』明石書店、2007
 *男性問題に関する様々なデータが取り上げられている。
・多賀太『男らしさの社会学:揺らぐ男のライフスタイル』世界思想社、2006
・『男』悩みのホットライン編著『男の電話相談:男が語る・男が聴く(かもがわブックレット;158)』かもがわ出版、2006
 *男性相談活動を始める場合の手引きとしても活用できる。インターネットの『「男」 悩みのホットライン』も参照。
・阿部恒久、大日方純夫、天野正子編『男性史』(全3巻)、日本経済評論社、2006
・細谷実『「男」の未来に希望はあるか』はるか書房、2005
・中村彰『男性の「生き方」再考:メンズリブからの提唱』世界思想社、2005
・伊藤公雄、樹村みのり、國信潤子『女性学・男性学:ジェンダー論入門』有斐閣、2002

【行政資料】
・ウィメンズネット青森調査編集『青森県男性の男女共同参画に関する意識調査:「男女共同参画に関する調査研究」報告書』青森県青少年・男女共同参画課、2007
 *Webでも提供されている。2007.12.28アクセス、
 http://www.pref.aomori.lg.jp/sankaku/danseiishikichosa.pdf
・神奈川県立かながわ女性センター『女性センター等における「男性相談のあり方」研究報告書』、2005
・静岡県立大学社会心理学・地域看護学研究室[編]『男性の苦悩とその対処方法についての調査:平成15年度静岡県男女共同参画センター委託研究事業報告書』、静岡県男女共同参画センターあざれあ、2004

【雑誌記事】
・多賀太「男性のエンパワーメント?:社会経済的変化と男性の「危機」」『国立女性教育会館研究紀要』9号、p.39、2005.8
 *Webでも提供されている。2007.12.28アクセス、
 http://www.nwec.jp/jp/data/journal905.pdf
・中村彰「実践事例研究:男女共同参画からみた男性問題:エンパワーメントのための生涯学習の実践事例」『国立女性教育会館研究紀要』9号、p.57、2005.8
 *Webでも提供されている。2007.12.28アクセス、
 http://www.nwec.jp/jp/data/journal907.pdf
・内閣府「特集 男女共同参画社会の実現を目指して:男性の視点から」『共同参画16号、p.5-25、2005.1

【雑誌】
・『メンズネットワーク』メンズセンター発行、1991.5-

【インターネット】
・『「男」悩みのホットライン』、2008.2.6アクセス、
 http://homepage3.nifty.com/MHL/
 *男性からの悩みの相談を、男性の相談員が聴く、日本ではじめての男性による男性の ための電話相談。電話06-6945-0252
・「情報ライブラリー展示コーナー 男性考?男らしさに縛られる男たち?」『青森県男女共同参画センター クローバーネット』2007.12.27アクセス、
 http://www.apio.pref.aomori.jp/sankaku/library/ex0210.html

※新しい動きを知りたい場合には、新聞記事が参考になる。女性情報ポータル“Winet”「文献情報データベース」で検索できる。

※男性問題解決に向けて、全国の女性/男女共同参画センターで行われている講座は、女性情報ポータル“Winet”「女性関連施設データベース」の実施事業検索画面で、事業分野「男性への男女共同参画意識の浸透」「男性の生活自立」などで検索することにより調べることができる。

コメント

1990年代は固定的な男性観を見直す動きの中で「男性問題」が取り上げられていたが、2008年には「ワーク・ライフ・バランス元年」として仕事と生活の調和の実現が推進される中で、男性の働き方、生き方が問われてきている。

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